ノミ
室内飼育のペットに寄生された場合、部屋中を繁殖場所にしてしまい、根絶することは容易ではありません。
ペットと家族の健康を守るためにも、その生態について理解しておきましょう。
ノミ駆除薬の種類
商品画像 | 商品概要 | 詳細を見る |
---|---|---|
![]() |
ブロードライン・スポットオン フィラリア予防に加え、ノミとマダニの駆除、回虫、鉤虫、条虫など、ほとんど全ての寄生虫に対応した人気のお薬です。 1錠 ¥1,258~ |
|
![]() |
ネクスガードスペクトラ ノミ・マダニの駆除薬ネクスガードにミルベマイシンをプラスしたフィラリア予防薬。回虫、鉤虫、鞭虫などの消化器官の寄生虫も駆除出来るオールマイティなお薬です。 1錠 ¥1,900~ |
ネクスガードスペクトラ11.3超小型犬用(2~3.5kg) |
![]() |
ネクスガード 犬用に開発された安全性の高いノミ・マダニ駆除薬です。愛犬が喜ぶチュアブルタイプ。速効性でノミは6時間、マダニは24時間で駆除できます。効果は1ヶ月持続。使用後すぐにシャンプーできます。 1錠 ¥1,025~ |
ネクスガード11.3超小型犬用(2~4kg) |
![]() |
レボリューション スポットタイプのフィラリア予防薬です。ノミ・耳ダニの駆除にも効果的でノミの幼虫と卵にも効きます。猫の場合、回虫の駆除も出来ます。投与2時間後にシャンプーしても効果は落ちません。 1本 ¥1,123~ |
レボリューション子犬・子猫用(2.5kg以下) |
![]() |
ストロングホールド レボリューションのヨーロッパ版です。内容は全く変わらず、1本あたり最大400円以上お買い得です。スポット式でフィラリア予防の他、ノミ、耳ダニ、猫回虫の駆除が出来ます。 1本 ¥800~ |
ストロングホールド子犬・子猫用(2.5kg以下) |
![]() |
フロントラインプラス フロントラインの改良版。ノミとマダニが駆除できる人気のお薬です。投与の簡単なスポットタイプ。ノミ駆除効果は約2ヶ月と持続性に優れ、加えてノミの卵の孵化と成長を阻害するため、徹底駆除に効果的です。 1本 ¥791~ |
フロントラインプラス小型犬用(10kg未満) |
![]() |
キルティクス 便利な首輪タイプのノミ・マダニ駆除薬です。国内ではボルホプラスカラーの名称で販売されています。駆除効果は5ヶ月継続します。室外犬や散歩時に装着するのがおすすめです。 1本 ¥3,100~ |
ノミとは

古生代はハエに近い形態をしており、生物の排泄物を餌としていましたが、進化の過程で動物への寄生能力を得たと考えられています。幼虫時に成虫の排泄物やフケなどを餌にする生態はその名残と言えるでしょう。
そして、食物連鎖の頂点におり、最も豊富な栄養源となる恒温動物の血液を餌とすることで、より効率的に原始世界から現代までの熾烈な生存競争を勝ち抜いてきたのです。
ノミには数千種類もの種類がいますが、犬や猫に寄生するのは主にネコノミとイヌノミです。
またペットや家庭に発生するのはほとんどの場合でネコノミです。
ネコノミの大きさは2~3mmで、その300倍もの距離をジャンプする脚力で獲物に襲い掛かります。
吸血時には口器で皮膚に穴を開け、血液の凝固を防ぐ物質を含んだ唾液を傷口に注入するのですが、これが強烈な痒みとアレルギーや感染症の原因となるのです。
吸血を終えるとすぐに交尾を始め、気温13度以上あればペットで産卵・増殖します。
ノミの繁殖力は恐ろしく、10匹のメスがいれば30日後には2000匹に増え、9万個の卵と10数万匹の幼虫を産出すると言われています。
ネコノミと言っても猫だけに寄生するわけではなく犬にも寄生します。またイヌノミも猫に寄生するのややこしいですが、ノミの駆除薬に違いはないため、特に区別は気にする必要はありません。
いずれにしても、どのノミも動物の血を吸って強い痒みと恐ろしい病害を引き起こす害虫です。
当然、人間も例外ではなく、特に小さなお子さんは皮膚も柔らかく格好のご馳走です。 また、ノミを潰すと、卵が飛び散って被害を拡大させるばかりか、体内には条虫という寄生虫がいる場合があり、潰した手が目や口に入ってしまうと、条虫に感染する可能性もあります。
稀にシラミのように人間の頭にも寄生する場合があるので、ノミを見かけたら速やかに完全駆除を行う必要があります。

その家に引っ越してから、両足に尋常ではない痒みとともに虫刺されのような跡が無数に出来るので、何かのアレルギーかと思い皮膚科に診てもらっていたのですが、ある時私の素足に黒ゴマのような粒が数十個くらいまとわり付いているのに気が付きました。ゴミかと思って手で払った瞬間、それらが一斉にとび跳ねた時はゾッとしたものです。
近所の方に尋ねると、以前同じ部屋に家猫がいたようなのですが、どうもノミ取り対策をしっかりしていなかったようです。
家猫だったので被害は私の部屋だけだったようですが、これが放し飼いにしていた場合、他の猫への接触による二次感染の他、近所中のベランダや縁側、洗濯物などにノミをばら撒く事となり、被害を拡大していたでしょう。
ノミの問題をペットと自分だけの問題と捉えず、地域全体の健康を脅かす問題となり得ますので、ノミは事前に予防を行い、発見した際には徹底的に対処するようにしましょう。
20世紀まではペストやチフスの原因となる害虫であり、その繁殖力と生存能力から14世紀には世界の人口を3分の1までに追いやった恐ろしい虫である事を忘れてはいけません。
ノミの一生
たとえば、一部の成虫を駆除する殺虫剤などは卵には効かない場合があるのです。また、せっかくペットに付いた成虫を駆除しても、ペットの寝床やカーペットに卵があれば、数日のうちに孵化して再びペットに寄生します。そして血を吸い始めると2日以内に産卵し、卵はペットの体表に残ったり、カーペットにこぼれ落ちたりと範囲を広げます。やがて孵化して繁殖を繰り返します。
温度や湿度が最適な夏などは2〜3週間でこのライフサイクルを繰り返しながら数を増やしていきますが、気温が13度あれば繁殖を始めますので、冬でも暖かい室内では途切れることなく繁殖を続けます。
したがって、床にカーペットやラグなど毛足の長い敷物があり、室温はエアコンにより常に快適な状態に保たれた現代の家庭では、一年中ノミに対する予防が必要となってくるのです。

ノミの卵は0.5mm程度の球体でキラキラしています。
卵はペットの体表に産み付けられますが、ペットが歩くのに合わせてこぼれ落ち、あちこちに散乱します。ペット用ベッドやソファーなど、ペットがお気に入りの場所には多くの卵が落ちている可能性があります。
産卵から3~4日で孵化します。
幼虫
ノミの幼虫は人やペットの垢やフケ、成虫の糞を餌にして脱皮を繰り返しながら5mmほどの大きさに成長します。この段階では寄生能力はありません。孵化から7~18日で繭を作り始めます。
サナギ
繭を形成し、その中でサナギへと変態します。繭は粘着性の為、カーペットなどの繊維の中でゴミやホコリをまといカモフラージュされます。
一般的に10日ほどで羽化しますが、サナギの時期は殺虫剤や過酷な環境下に強い耐性を持っており、羽化の条件が整わない場合、何ヶ月もこの状態で生き続けることが出来ます。
羽化の条件とは主に宿主の接近のことで、二酸化炭素や振動、熱源を感知すると羽化して寄生を開始します。
成虫
羽化すると直ちに、宿主が発する二酸化炭素、振動、熱源を探し出し宿主に飛び移ります。
そして宿主の体表を動き回り血管を探し出すと数秒で吸血を開始します。
その後24時間以内に交尾し、一匹のメスにつき20個ほどの卵を産卵します。成虫の一生は3週間ほどですが、その間、吸血を繰り返しながらメスは卵を産み続けます。
実は吸血を一切せずに3週間生存することが可能で、吸血は産卵のために行っているのです。
ノミがいる場所
また、冬でも気温が暖かく保たれた室内はノミにとって格好の住処となっています。カーペットはもちろん、部屋すみ、家具のすき間などの陰などペットの活動範囲の全てにノミの卵や幼虫がいる可能性があります。
ペットを室内で飼っている場合、常に部屋を清潔に保っておく必要がありますが、この辺りの掃除は特に念入りに行うことが大切です。
因みに、カーペットやペットの寝床を日干ししてもイエダニとは異なり、ノミを殺すことにはならず、かつ別の場所に飛び移るだけですので有効ではありません。
こまめに掃除機をかけるのと、掃除機の中のゴミはすぐにビニール袋に密閉してゴミの日に出すことを心がけましょう。

ノミが引き起こす病気

こうなると夜も眠れないほどの痒みが襲います。
また、ノミの唾液がアレルゲンとなってノミアレルギー性皮膚炎を起こす場合があります。
ノミに血を吸われると唾液に対する抗体を作ろうとします。これが何回も重なるとことで抗体によるアレルギー反応が起き、アレルギーに移行してしまうと一匹に刺されただけでも腰から尾にかけて5mm程度のブツブツが出来てしまいます。痒みに耐えられずペットは一日中舐めたり掻いたりし続けますので、ノミの駆除を行うとともに、早めに動物病院に連れて行ってあげてください。
もし、一度アレルギーになってしまったのであれば、アレルギーの原因となるノミを徹底的に近づけないことが重要です。ただし、完全に近づけないということは物理的に不可能に近いので、そうならないようにノミの駆除薬で日頃からノミ対策を行うようにしましょう。
さらに、ノミには瓜実条虫(サナダムシ)という寄生虫の幼虫がいることがあり、ノミをつぶしたり口にすることで、ペットや人の体内に侵入します。この虫に寄生されると体内で糸状の成虫となり、下痢や発熱などの体調不良を引き起こします。これは人間にもうつるので注意が必要です。
また、猫引っかき病という病気はノミを媒介にバルトネラ菌が猫に感染し、この猫に引っかかれたり、猫と口を付けたりすると、これも人にうつります。するとリンパ節が腫れあがり発熱などを引き起こすなど危険な症状を引き起こします。
貧血
子犬や子猫がノミに寄生されると貧血を起こす場合があります。
一回に一匹が吸う血液の量はわずかですが、次から次へと湧いてくるノミの集団に襲われると、小さいペットにとっては危険です。
また、根絶しない限りは吸血され続けるため、いち早い対応が大切です。
ノミアレルギー性皮膚炎
ノミアレルギー性皮膚炎はペットの体表に寄生したノミの体の一部や吸血の際に吐き出される唾液に対して、体の免疫システムが過剰反応することで起こる炎症です。この病気はノミに繰り返し刺されることで発症しますが、もともとアトピーやアレルギーを持っているペットは発症しやすい傾向にあります。
発症すると、主に腰から尻尾の付け根あたりの皮膚に発疹やじん麻疹が現れて強い痒みをもたらします。症状が慢性化すると脱毛や皮膚の色素の黒ずんだり、皮膚が分厚くなったりします。
また、ペットが咬んだり引っかいたりすると、細菌が入りって膿皮症などの二次的な感染症を併発することもあります。
治療には症状の緩和の為にアレルギー用の抗生物質などで対症療法を行いますが、根本的な原因となるノミの根絶が不可欠です。
瓜実条虫(サナダムシ)
ノミには瓜実条虫の幼虫が寄生していることがあります。サナダムシといった方が分かりやすいかもしれません。
瓜実条虫は消化器官内に寄生する虫ですので、そのままでは感染することはありません。
ペットの毛づくろいやノミ取りなどのグルーミングにより、ノミと一緒に口から体内に侵入するのです。寄生されると小腸内で成虫へと成長し、体表から栄養を吸収します。通常は無症状ですが、瓜実条虫人間にもうつりますので気をつけたいところです。
猫ヘモバルトネラ症
猫ヘモバルトネラ症はノミを媒介にヘモバルトネラ・フェリスという病原体に感染することで発症する猫の病気です。
ヘモバルトネラ・フェリスはマイコプラズマの一種で、赤血球に寄生して破壊してしまいます。
症状としては発熱、食欲不振、貧血などで、重大な病気にかかると合併症を起こして危険な状態に陥ることもあります。
また、病原体自体は根絶できないため、生涯菌を保有することになり、この菌に感染した猫が他の猫に接触した際、猫の唾液を介して伝染します。
ノミの駆除と予防

また、屋内でペットを飼っている場合は、常に部屋を掃除することを忘れてはいけません。せっかくペットに寄生した成虫を駆除しても、カーペットなどにいた幼虫やサナギが羽化してまた寄生してしまうのでは意味がありません。ノミ駆除薬による成虫の駆除に加えて、環境も清潔に保つことがノミ根絶には不可欠なのです。
また、ノミ取りシャンプーなどもある程度有効ですが、洗いにくい毛の奥に逃げてしまうのと、その場限りの効果なので完全な駆除は出来ませ。もちろんシャンプーは重要ですが、それに加えて動物病院で医薬品として処方される「フロントライン」や「ネクスガード」のようなノミ駆除薬を使うようにしましょう。ノミの駆除薬にも様々な種類がありますが、虫除けのハーブや市販のものでは効果が期待できません。
しかし、医薬品の駆除薬であれば、どれも24時間ほどでノミの成虫を確実駆除することができ、かつその後1ヶ月以上も駆除効果が続くため効率的です。
また、各製品で特色があり、フロントラインはノミ駆除効果が1.5~3ヶ月と持続性に優れ、ネクスガードは速効性と投与のし易さに秀でています。レボリューションはノミ・ダニの駆除だけでなく、フィラリア予防も出来るお薬です。
くすりペットナビでもフロントラインやネクスガードをはじめとした動物用医薬品のノミ駆除薬を扱っておりますので、ぜひご検討ください。