猫も犬同様に、フィラリア症に感染するリスクがあります。咳や血尿などの深刻な症状を引き起こし、最悪の場合、命を失うこともあります。フィラリア予防は予防薬を投薬するのが一般的です。愛猫を守るためにも、正しいフィラリア予防法を知り、適切なケアを心掛けましょう。
OL・ホステス・ペットライターの3つの顔を持つ。
実家住まいであり、現在は両親と愛犬のダックスフンドと仲良く暮らしている。
小型犬の飼育経験が多く、小型犬ならではの悩みや病気に関する知識も豊富。
調理師免許も持ち、休日には愛犬のご飯を手作りする一面も。
フィラリア予防の重要性
子猫や保護猫、拾い猫など、どの猫においてもフィラリア予防は必要です。フィラリア症は、フィラリアという寄生虫が猫の心臓や肺に寄生する病気であり、進行すると命の危険も伴います。感染した場合、動物病院での治療は可能ですが、一度フィラリアによってダメージを受けた心臓や肺が完全に元の状態に戻ることは期待できません。
フィラリア予防薬を投薬することでフィラリア症の発症を防止できます。月1回の投薬で、愛猫をフィラリア症から守ることができます。
室内飼いでもフィラリア予防は必要
室内飼いの猫もフィラリアの脅威から完全には逃れられません。外に出る猫と比べると感染リスクは低いですが、それでも蚊からの感染リスクをゼロにすることはできません。飼い主が家を出入りする時、蚊が侵入することもあります。室内飼いの猫であっても、フィラリア予防薬の投薬は必要です。愛猫の健康を守るため、万全の予防をしましょう。
フィラリア予防法
フィラリアは蚊を通じて猫の体内に侵入し、約半年間で成虫へ成長しながら臓器に寄生します。フィラリアが心臓や肺に寄生すると、猫に咳や血尿、呼吸困難などの症状が現れます。
予防薬は、フィラリアが臓器に寄生する前の幼虫の段階で死滅させます。これによってフィラリア症の発症を予防できます。
猫の種類ごとのフィラリア予防法を確認していきましょう。
子猫を飼い始める場合
新たに子猫を迎えたら、まずは動物病院で健康チェックを行いましょう。
子猫の健康状態を獣医師が確認し、フィラリア予防の指導を受けることができます。獣医師のアドバイスをもとに、フィラリア予防薬を定期的に投薬することで、フィラリア症の感染リスクを低減させることができます。
動物病院では子猫におすすめのフィラリア予防薬が処方されます。多くの動物病院で処方されるお薬は以下より確認できます。
保護猫や拾い猫を飼う場合
保護猫や拾い猫を飼う場合は、フィラリア症に感染している可能性も高く、すぐに動物病院での検査を受けることをおすすめします。
フィラリア症の検査を受け、もし結果が陽性であれば治療を受けます。一方、陰性であれば安心して予防薬を投薬できます。
いずれの場合も、獣医師と連携しながら最適なケアをして、愛猫が健やかな日々を過ごせるようサポートしていきましょう。動物病院によって処方薬は異なりますが、有名な猫用フィラリア予防薬は以下よりご確認できます。
愛猫のフィラリア予防をしていなかった場合
様々な理由でフィラリア予防を怠ってしまっていたケースもあるかと思います。
すでにフィラリア症に感染している可能性も考えられるため、動物病院でのフィラリア検査を推奨します。
検査によって、愛猫がフィラリアに感染しているか否かが確認できます。検査結果が陰性であれば、安心して予防が始められます
これまで予防をしていなかった方は、愛猫のためにまずは動物病院で検査を受けて、獣医師の指示のもとフィラリア予防を始めましょう。
フィラリア症の感染時期と予防期間
- 北海道:6月~10月
- 東北地方:5月~10月
- 関東・甲信地方:4月~11月
- 北陸・東海地方:4月~11月
- 近畿地方:4月~11月
- 中国地方:5月~11月
- 四国地方:4月~11月
- 九州地方:4月~12月
- 沖縄地方:1月~12月(通年)
フィラリア症の感染時期と予防期間について解説します。
蚊の活動が活発になる時期は、フィラリア症の感染リスクが増します。
具体的には、首都圏では4月から11月まで、北海道では6月から10月まで、そして沖縄では1月から12月までが感染時期です。
特に夏場の熱い時期は蚊が発生しやすく、フィラリア症の感染リスクが高まります。
フィラリア症の予防期間は、蚊の活動が始まる1か月以内から蚊がいなくなった1か月後までが目安です。お住まいの地域に合わせて、フィラリア予防薬の投薬を計画的に行いましょう。
投薬前は動物病院にてフィラリア検査が必要
予防薬を投薬する前に、動物病院でフィラリア検査が必要です。
猫の体内にミクロフィラリア(フィラリアの幼虫)が存在する状態で予防薬を与えると、幼虫が一気に死滅して猫はショック症状を引き起こすことがあります。
特に、保護猫や拾い猫の場合、フィラリア成虫が体内でミクロフィラリアを大量に産卵をしている可能性があります。
投薬前には、猫がフィラリアに感染していないことを確認するための検査が必須となります。
猫のフィラリア予防薬を始める年齢
猫も犬と同様、生後2か月からのフィラリア予防が推奨されています。
まずは動物病院にて猫の健康状態をチェックし、フィラリアが猫の体内にいないかを調べるために検査してもらいましょう。獣医師の指示のもと、フィラリア予防薬の投薬を開始します。
適切な年齢からフィラリア予防を行い愛猫の健康を守りましょう。
市販の虫よけでは不十分
夏場はフィラリア症に感染する可能性が高くなります。市販の蚊取り線香や蚊よけスプレーは、一時的に蚊を遠ざけることはできますが、気づかないところで刺されている可能性もあります。
これらの市販品には、寄生したフィラリアを駆除する効果はありません。一度、フィラリアが猫の体内に侵入すると、市販品では対応することができません。
一方、フィラリア予防薬には猫の体内に侵入したフィラリアを駆除する効果があるので、たとえ蚊に刺されて感染してしまった場合もカバーできます。
猫の体内にフィラリアが存在しない状態を保つためには、予防薬を投薬することが重要になります。
猫におすすめのフィラリア予防薬
猫用のフィラリア予防薬は、スポットタイプと錠剤タイプの2種類があります。スポットタイプは、皮膚に直接液剤を垂らして使用します。お薬が苦手な猫でもストレスなく投薬できます。初めての予防薬としてスポットタイプを選ぶ飼い主さんも多いです。
中でも「レボリューションプラス」や「ネクスガードキャットコンボ」といった予防薬は、フィラリア予防だけでなくノミ・マダニ・耳ダニの駆除も同時に行えるため、愛猫のトータルケア品として人気があります。
動物病院によって処方されるお薬は違います。最初は動物病院で処方されるお薬を利用し、もし愛猫に合わない場合にはほかの予防薬を試してみてもいいかもしれません。
以下の記事を参考にどんなフィラリア予防薬があるのかを確認してみてください。
よくある質問
フィラリア予防をする際に、多くの飼い主さんが抱える疑問や懸念をまとめました。以下の情報を参考に、愛猫の健康をしっかり守りましょう。
フィラリア症に感染したら治療はできますか?
治療は可能です。フィラリアに感染した場合、駆虫薬を使用して寄生虫を段階的に駆除します。一度に多く駆除すると、心臓や肺の障害リスクが高まるため、徐々に処理します。摘出手術の選択もありますが、リスクが伴うため駆除薬が主流となっています。
猫から猫にフィラリアは感染しますか?
猫から猫へのフィラリア感染はありません。フィラリアは蚊を介して感染するため、猫同士の接触で感染することは考えられません。
フィラリア症の予防コストを下げる方法はありますか?
個人輸入サイトを利用すると、動物病院よりも手頃な価格で予防薬を入手することができます。初回は動物病院の処方薬の利用をおすすめします。2回目以降の予防薬購入で個人輸入サイトを利用すると、コストを抑えることができます。