猫も犬同様に、フィラリア症に感染するリスクがあります。
感染の疑いがある場合には、すぐに動物病院で検査を受けるようにしましょう。既にフィラリア陽性とわかっている場合には早急に治療を受けることをおすすめします。
愛猫の年齢や症状に応じて治療法は異なります。この記事では、フィラリア症の治療法を詳しく解説します。
猫が好き過ぎて、現在猫を中心としたコンテンツを発信しています。
小さい頃から育ててきた愛猫が3匹いて、2匹は野良猫から育てました。
今のように元気になるまでには色々あって結構苦労したので、その経験をもとに少しでも役に立つ情報を提供出来たらなと思っています。
愛猫家による愛猫と幸せに暮らすための知識を紹介していきます!
猫のフィラリア症の治療法一覧
フィラリア症の治療には、成虫を駆除する駆虫薬、摘出手術、対症療法、および予防薬による長期間の治療があります。
治療法 | 費用 | 特徴・リスク |
---|---|---|
予防薬を投薬 | 1回約1,000円~ 猫のサイズ次第 | 新たな感染を防止しつつ、寄生したフィラリアの寿命を待つ 治療が長期間に及ぶ |
駆虫薬でフィラリアの 成虫を駆除 | - 病院による | 寄生したフィラリア成虫を直接駆除 フィラリア死滅によって猫がショック症状を起こす可能性 |
摘出手術 | - 病院による | 寄生したフィラリアを取り除く手術 猫の体への負担が最も大きい、手術の難易度も高い |
対症療法 | - 症状による | 症状に合わせた治療 フィラリア症の直接的な治療ではない |
心臓に多数のフィラリアが寄生している末期の場合、体への負担が大きい駆虫薬での治療や摘出手術は避けられます。早期の発見と適切な治療が愛猫の健康を維持する上で重要になります。
予防薬を投薬してフィラリアの寿命を待つ
リスクを最小限に抑えるために、駆虫薬の投薬を避け、予防薬を長期間にわたって続ける方法が取られることがあります。
駆虫薬による成虫の死滅は、細い血管への詰まりの原因となり、重篤なショック症状を引き起こすリスクがあるためです。
予防薬の主な役割は、フィラリアの幼虫を駆除することです。このため、既に寄生している成虫には効果を示さないものの、新たな感染を予防することができます。
成虫の寿命は一般的に2〜3年とされているので、この期間を耐えながら治療を進めることになります。
この方法は時間がかかるものの、成虫の死滅に伴うリスクが軽減されます。
駆虫薬でフィラリアの成虫を駆除
フィラリア症は、猫の臓器に寄生するフィラリアの成虫が引き起こす病気です。駆虫薬を投薬することでフィラリア成虫を直接駆除する治療法があります。
ただし、大量のフィラリアを一気に死滅させると、死んだフィラリアが血管に詰まり、猫にアナフィラキーショック症状が現れる可能性もあります。特に猫の場合、犬と比較して血管が細いため、このリスクが高くなります。
このようなリスクを避けるために、駆虫薬の量や投薬頻度を調整し、段階的にフィラリアを駆除していきます。
摘出手術
猫におけるフィラリア症の治療法の一つとして、摘出手術もあります。
心臓内部に寄生しているフィラリア成虫を直接取り除く方法です。しかし、この手術は非常に高度な技術を必要とし、リスクも大きいため、近年ではほとんど行われることはありません。
実際、摘出手術に成功してフィラリアを取り除くことができたとしても、フィラリア症と手術によるダメージで体調が優れないケースも多く見受けられます。
他の治療法が推奨されることが多く、摘出手術は非常に限定的なケースでのみ検討されます。獣医師としっかりと相談し、最適な治療法を選択することが重要です。
対症療法
フィラリア症に感染した猫に対して、駆虫薬や摘出手術が適切ではないと判断された際に、対症療法が選択されることがあります。
対症療法は、フィラリアの数が時間とともに自然に減少することを期待しつつ、猫の症状や苦しみを和らげることを目的とします。
咳がひどい場合は咳止め、腹水でお腹が膨らんでいる場合は腹水の除去など、猫の症状に合わせて対応していきます。
猫の症状を一時的に緩和するものであり、フィラリア症を直接的に改善するものではないことは理解しておきましょう。
感染の疑いがある場合はまずは動物病院で検査
猫にフィラリア症の疑いがある場合には、すぐにフィラリア検査をしましょう。猫のフィラリア症では、明確な症状が出ず、突如として危険な状態に陥ることもあります。
そのため、何らかの異変を感じたら、すぐに動物病院での診断を受けることが大切です。
陽性が確認された場合は、獣医師の指示のもと適切な治療を行いましょう。早期発見、早期治療が猫の健康を守る鍵となります。
フィラリア症の症状や特徴
フィラリア症の感染初期には、軽い咳や嘔吐、食欲不振、体重減少、下痢などが見られることが多いです。
これらは日常的な症状として見過ごしやすいため、飼い主の注意深い観察が求められます。
フィラリア症が進行すると、猫は呼吸困難や血尿、発作、お腹に水が溜まる現象、痙攣などの深刻な症状を示すことがあり、最悪の場合、突然死することもあります。
症状が現れていない場合でも、愛猫の体内での異変は起きている可能性があります。そのため、日常の健康チェックと併せて、定期的にフィラリア検査を受けるようにしましょう。
猫のフィラリア症は治せるのか
猫のフィラリア症は動物病院で治療が可能ですが、完治させるのは難しいです。重症化するほどダメージは大きく、治療後も体調が優れない場合もあります。
フィラリアによってダメージを受けた心臓や肺は、元の健康な状態に完全には戻ることはありません。
治療後も愛猫の健康維持のため長期的なケアが必要となります。
フィラリア症に感染した猫の寿命
フィラリア症に感染した猫の寿命は、病気の進行度や治療の開始時期に大きく影響されます。正確にフィラリア症に感染した猫の寿命を予測することは困難です。
フィラリアの生存期間は2-3年とされており、この間に猫の健康に影響が出ることが多いです。重症化するほど寿命は短くなるので、早期の発見と適切な治療が重要になります。
完治した後は定期的なフィラリア予防が必要
猫がフィラリア症から回復した後も、再感染のリスクはあります。獣医師の指示の下、フィラリア予防薬の定期的な投薬が必要となります。治療で回復した心臓や肺を再びフィラリアの被害から守るために、予防は非常に重要です。
予防薬は定期的な投薬により、愛猫をフィラリアの脅威から守ることができます。予防を怠らず、愛猫の健康を長く保つための習慣を身につけましょう。
よくある質問
フィラリア症の治療における悩みをまとめています。
フィラリア症の末期の場合、治療はできますか?
フィラリア症の末期の場合、年齢や症状により難しい場合があります。老猫や、フィラリアの大量寄生が確認される場合、駆虫薬や摘出手術は猫への負担が大きく、リスクが高くなります。そうした状況下では、あえて治療を選ばない選択もあります。
猫のフィラリア症の感染率はどのくらいですか?
猫におけるフィラリア症の感染率は、犬に比べて低いとされています。検査を受けた猫の10頭に1頭がフィラリアに感染しているというデータも報告されています。