犬のフィラリア予防は、主にフィラリア予防薬を使用して行います。
蚊取り線香や蚊よけスプレーは蚊に刺されないようにするためには有効ですが、フィラリアの予防としては推奨されていません。
フィラリア予防の必要性や予防方法、予防を始める適切な年齢について詳しく紹介します。
OL・ホステス・ペットライターの3つの顔を持つ。
実家住まいであり、現在は両親と愛犬のダックスフンドと仲良く暮らしている。
小型犬の飼育経験が多く、小型犬ならではの悩みや病気に関する知識も豊富。
調理師免許も持ち、休日には愛犬のご飯を手作りする一面も。
フィラリア予防の必要性
フィラリア症は蚊を介して感染するため、どんな環境でも犬が感染する可能性があります。
感染しやすいうえに、発症すると犬の健康に大きな影響を及ぼします。
具体的には、咳、血尿、食欲不振、最悪の場合は死に至ることもある危険な感染症です。
さらに、フィラリア症は予防をしない場合、感染の確率が大幅に上昇します。
フィラリア予防をしない場合の感染率は、1年目約38%、2年目には約89%、3年目には約92%となっており、予防していない期間が長いほど感染確率が上がります。
感染のリスクを最小限に抑え、犬の健康を守るために、定期的なフィラリア予防を行いましょう。
犬のフィラリア予防方法
犬のフィラリア症の予防方法について紹介します。
フィラリア予防薬の役割や市販の対策商品について解説します。
フィラリア予防薬
犬のフィラリア症を予防するためには、フィラリア予防薬が最も有効な予防方法です。
月1回の投薬だけで簡単にフィラリア症の発症を抑制することができます。
散歩や外出をする犬には、ノミ・マダニ駆除効果もあるネクスガードスペクトラのようなフィラリア予防薬が最適です。
フィラリア予防と同時に、ノミやマダニによる皮膚炎などを予防できます。
フィラリア予防薬は動物病院だけでなく、通販でも購入することが可能です。
安心して愛犬との生活を楽しむためにもフィラリア予防薬を利用しましょう。
コリー系の犬の場合
コリー犬はイベルメクチンやミルベマイシンという成分に対して弱い体質を持つことが知られており、投薬すると運動失調やけいれんなどの症状が起こる場合があります。
これらの成分はコリー犬にとって健康リスクが高まる可能性があるため、獣医師と相談しながら安全な選択をすることが大切です。
以下が代表的なコリー系の犬種です。
コリー系の犬種(コリー、ボーダー・コリー、シェットランド・シープドッグ、オールド・イングリッシュ・シープドッグ、オーストラリアン・シェパード、イングリッシュ・シェパード、ジャーマン・シェパード、ホワイト・スイス・シェパードなど)
蚊取り線香や蚊よけスプレーなどの市販の対策品
蚊取り線香や蚊よけスプレーなどは、蚊を寄せ付けない効果がありますが、フィラリア予防には適していません。
また、Amazonや楽天などで購入できる首輪や洋服などのフィラリア対策品も、フィラリア予防薬と同じ効果は得られません。
これらの商品はフィラリア予防薬のような駆除効果もなく、蚊に確実に刺されない保証もありません。
特に屋外ではフィラリア症の感染を防ぐための十分な駆除効果が得られない可能性があります。
フィラリア予防を行う前には検査が必要
フィラリア予防薬を投薬する前には、フィラリア検査を受けてから投薬しましょう。
フィラリア症に感染した状態で予防薬を投薬すると、強い免疫反応を起こし、ショック症状を引き起こすことがあります。
検査によって犬がフィラリアに感染しているかどうかを確認し、感染がある場合には治療が必要です。
検査を受けることで適切な予防や治療が行えるため、フィラリア予防を行う際には必ず検査を受けるようにしましょう。
フィラリア予防の期間・時期
一般的に、フィラリア予防は5月~12月に行います。
お住いの地域によって予防時期は多少異なり、温暖な地域だと蚊の活動が長くなるため、予防期間も長くなります。
沖縄のような温暖な地域は年間を通じて蚊が活動している場合もあり、1年中感染リスクがあるので通年予防がおすすめです。
また、夏場は蚊が活発になるため、フィラリア症の感染率が高くなります。
フィラリア症に感染する犬のほとんどは夏場に感染します。
夏場は蚊が大量発生しやすい時期で、感染しやすくなるので注意しましょう。
フィラリア症は地域によって予防期間も異なれば、時期によって感染のしやすさも異なります。
愛犬を守るためにも、お住まいの地域の気温や蚊の活動状況に合わせて、フィラリア予防を行うようにしてください。
犬のフィラリア予防を始める年齢
犬のフィラリア予防を始める年齢は、一般的に8週齢(2か月)から推奨されています。
早い時期から予防を始めることで、犬をフィラリア症の感染から守ることができます。
これまでフィラリア予防を行っていない犬については、感染の可能性があるため、早急に動物病院を受診し、獣医師の指導を仰ぐことが重要です。
早期発見することで犬への負担も最小限に抑えることができます。
フィラリア症は犬の命に関わる危険な感染症
フィラリア症に感染すると、最悪の場合、犬の命が危険にさらされることがあります。
この感染症は、フィラリアという寄生虫によって引き起こされ、犬の心臓や肺に寄生し、ダメージを与えます。
症状が進行すると、犬は呼吸困難や体重減少、咳、血尿などの症状が現れることがあり、重症化すると死に至ることもある感染症です。
特に注意が必要なのは、野良犬や保護犬、これまでフィラリア予防をしていなかった犬です。
フィラリア症に感染している可能性が高いため、早急に動物病院で検査を受けましょう。
フィラリア症は犬の命に関わる危険な感染症ですが、予防を行えば発症を防げる感染症です。
毎月1回の投薬を行うだけで、愛犬の命を守れるため、フィラリア予防は行いましょう。
犬のフィラリア予防のよくある質問
犬のフィラリア予防のよくある質問を紹介します。
犬がフィラリア症にかかる確率はどのくらいですか?
フィラリア予防をしない場合、1年目約38%、2年目約89%、3年目約92%の確率でフィラリア症になるとの報告があります。
蚊が媒介として感染するため、どのような環境でも感染する可能性があります。
現在はフィラリア予防が一般化しているため、フィラリア症で亡くなる犬は少なくなりましたが、それまではフィラリア症は犬の死因として最も多かった感染症です。
犬におすすめのフィラリア予防薬は何ですか?
散歩する犬には、ノミ・マダニ駆除が同時にできるネクスガードスペクトラがおすすめです。
室内犬で外出もしない犬であれば、ノミが同時に駆除できるレボスポットがおすすめです。
フィラリア予防薬の選び方が分かりません。
フィラリア予防薬は愛犬に合わせて選びましょう。
おやつタイプは犬が好みやすい味つけがされており、人気の高いタイプです。
スポットタイプは首に滴下するタイプで、予防薬を吐き出す心配がなく確実に投薬できます。
錠剤タイプは、食物アレルギーや皮膚が弱い犬に最適です。
フィラリア予防薬を飲ませるタイミングはいつですか?
投薬開始日と毎月同じ日に投薬してください。日付が同じであれば、時間帯は関係ありません。