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フィラリア予防薬は必要?飲ませていない場合の危険性

フィラリア予防薬は必要?飲ませていない場合の危険性

現在、フィラリア予防薬を愛犬愛猫に飲ませていない方は、早めに飲ませるようにしましょう
フィラリア症になると、最悪の場合死に至ることがあります。
ここでは、フィラリア予防薬の必要な理由や飲ませていない場合のリスク、フィラリア予防 の流れを紹介します。

フィラリア予防薬が必要な理由

フィラリア症は感染しやすい上に、死亡率が非常に高い危険な病気です。
感染すると食欲不振や血尿などの症状が現れ、突然死することもあります。
蚊を媒介としてフィラリア症に感染するため、すべての犬猫が感染する可能性があります。
心臓や循環器系にダメージを受けることが多く、治療を行っても元の健康状態に戻ることは困難です。
愛犬愛猫の健康を維持するためにも、フィラリア予防はしっかり行いましょう。

フィラリア予防薬を飲ませていないと感染リスクが高い

フィラリア症の感染源である蚊は1年中活動しているため、フィラリア予防薬を飲ませていない場合、1年を通して感染リスクが高くなります
特に夏場は蚊が活発になり、フィラリア症に感染する犬猫が増加傾向にあります。
犬の場合、予防しないとフィラリアの感染率は、1年目38%、2年目89%、3年目92%と上昇し、日を追うごとに感染リスクが高くなります。
猫の感染率は、全国平均で12%(陽性率)というデータが学会で発表されています。
予防薬を飲ませていない期間が長くなると感染率も高くなるので、早い段階でフィラリア予防薬を飲ませてあげましょう。

室内飼いでもフィラリア予防は必要

フィラリア症は室内飼いの場合でも感染する可能性があります。
外で飼育している場合に比べ感染しづらくなりますが、蚊を媒介として感染するため、どのような環境でも感染リスクがあります
室内だからといってフィラリア症の感染を完全に予防することはできないため、室内飼いの場合でもフィラリア予防薬で感染対策を行いましょう。

フィラリア症の危険性

フィラリア症の初期症状は咳や元気消失など軽度な症状ですが、重症化すると突然死する可能性がある危険な病気です。
感染すると徐々に健康状態が悪化し、感染から2~3年ほどで末期症状が現れるようになります。
犬と猫で症状が異なり、犬は症状が現れやすく重症化もしやすいのが特徴です。

犬の症状

  • 軽度:時々軽い咳をするようになる
  • 中度:咳に加えて、毛艶がなくなり、元気がなくなる
  • 重度:苦しそうな咳、血尿、腹水、突然死など

フィラリア症に感染すると、上記のような症状が現れます。
初期症状では気付かないことも多く、症状が悪化してから気付くということがほとんどです。

猫の症状

  • 軽度:軽い咳
  • 中度:嘔吐、食欲不振、体重減少
  • 重度:呼吸困難、呼吸が早くなる、突然死など

猫は、犬のようにはっきりとした症状が現れない場合があります
他の病気と見分けがつきにくく、症状からフィラリア症と特定するのは困難です。
重症化するまで気付かないこともあり、突然死してからフィラリア症だったと判断されることもあります。

フィラリア症に感染しやすい時期

投薬時期を確認する

フィラリア症に感染しやすい時期は4月~11月です。
蚊が活発になる夏場は最も感染しやすく、気温が下がるにつれて蚊の活動が低下するため感染リスクも低下します。
フィラリア予防は通常5月~12月にかけて行いますが、地域によって蚊の活動時期が異なるので、環境に合わせて予防時期を調整します。
フィラリア症の感染を確実に予防したい場合は、通年予防を行いましょう。

フィラリア予防が初めての方はまずは動物病院へ

初めてのフィラリア予防は、動物病院で行いましょう。
正しいフィラリア予防薬の投薬方法を把握したうえで、通販をご利用ください。
フィラリア予防は大まかに以下の3ステップで行います。

1、健康状態の確認
2、フィラリア検査
3、フィラリア予防(処方)

フィラリア予防は必ず検査を受けてから始めてください。
感染した状態でフィラリア予防薬を投薬すると、ショック症状や突然死する可能性があります。

動物病院では以下のようなフィラリア予防薬が処方されています。
※以下のフィラリア予防薬は当サイトで購入できる海外版の予防薬です。
※動物病院で処方されている予防薬と効能・効果は同じです。

商品 ネクスガードスペクトラネクスガードスペクトラ レボリューションレボリューション
種別犬猫
タイプおやつスポット
フィラリア
ノミ
マダニ
耳ダニ

フィラリア症の検査について

フィラリア症の検査は定期的に受ける必要がありますが、通年予防をしている場合は定期的に検査を受ける必要はありません。

  • 5月~12月のみ投薬する場合:年に一度予防を始める前に検査を受ける
  • 通年予防する場合:初めの1回のみ検査を受ける

投薬予定日に飲ませ忘れた場合は、フィラリア症に感染している可能性があるため、検査を受けてから再度予防薬を投薬しましょう。

フィラリア予防薬は市販されていない

フィラリア予防薬は獣医師の処方が必要な医薬品であるため、ペットショップやAmazon・楽天では販売していません。
フィラリア予防薬を通販したい場合は、海外医薬品が購入できる個人輸入代行サイトを利用しましょう。
日本国内の動物病院で処方されているフィラリア予防薬も、元々は海外の製薬メーカーが開発した薬のため有効成分や効果は同じです。
最近では、動物保護団体等が海外製の予防薬を利用することも多くなっています。

フィラリア予防薬は愛犬愛猫の命を守るお薬

最近ではフィラリア予防が一般的になったため、フィラリア症による死亡率は 減少傾向にあります。
以前は年に数万匹も亡くなっていた恐ろしい病気です。
感染すると徐々に体が蝕まれ、臓器にダメージを受けることも多く、時には突然死することもあります。
完全に治療することも困難な病気であるため、愛犬愛猫の命を守るためにも、フィラリア予防は確実に行いましょう。