腎臓・泌尿器

腎臓・泌尿器の働き

腎臓、尿管、膀胱、尿道のこれら4つを総合して、泌尿器と呼びます。

腎臓には、血液を綺麗に保つための重要な役割があります。

たんぱく質を利用すれば尿素（アンモニア）といった老廃物が発生します。

その老廃物が血液中に蓄積されていくと、生命活動に支障が出て重篤な症状が引き起こされます。

このように老廃物を尿として体外で排出して、血液をきれいに保つのが腎臓です。

血液は腎臓の「ネフロン」と呼ばれる場所でろ過が行われ、有用成分が含まれている血液は体内に残り、老廃物を含む原尿を分離します。

分離された原尿から必要分のミネラルと水分が再吸収され、不要な老廃物と余分なミネラルが含まれた尿が生成されます。

こうして生成された尿が、腎臓→尿管→膀胱→尿道と通り抜けていき体内から排出されます。

腎臓は老廃物を体内から除去するだけではなく、ミネラルや水分の量を調節する役割も担っているのです。

腎臓・泌尿器の疾患

一度発症すると治りにくく、再発を繰り返すと言われる腎臓・泌尿器の病気はどんなものがあるのでしょうか。

見ていきましょう。

腎不全

腎不全は犬や猫に発症しやすい病気で、「急性腎不全」と「慢性腎不全」に分けられます。

この腎不全は、ペットの死因として多く挙げられる危険な病気として知られているのです。

そして急性腎不全の場合、症状が急激に進行するので要注意です。

犬か猫か、急性腎不全か慢性腎不全かによって症状や原因が異なります。

犬の場合

急性腎不全の場合には、

・脱水症状
・よだれを出す
・食欲不振
・嘔吐

などの症状が現れます。

原因としては脱水や心疾患、外傷、細菌感染症、腎臓の損傷、尿路結石があります。

また慢性腎不全の場合、

・多飲
・すぐ疲れる
・痩せる
・嘔吐

原因は老化、偏った食事、他の病気が挙げられます。

猫の場合

猫の急性腎不全は、症状が突然現れます。

・食欲不振
・尿が出ない
・嘔吐

などが見られるようになります。

そして慢性腎不全ですが、症状が現れるのはかなり進行した状態になってからです。

・食欲不振
・体重減少
・多飲多尿
・尿の量が多くなる

などが主な症状となります。

末期状態になってしまえば、腎機能はほとんど機能しておらず老廃物が体内に留まったままになるのです。

猫の腎不全の原因は、主に他の病気によって引き起こされます。

「AIM」という特別なたんぱく質の機能が、他の動物に比べて弱いことが判明しています。

膀胱炎

膀胱炎とは、尿道から侵入した細菌が膀胱の粘膜に感染し、炎症を引き起こす病気のことです。

膀胱炎を発症した際にまず、多飲多尿が見られます。

痛みの発生もあるため、排尿する時に鳴き声をあげていたら注意が必要です。

主なs原因としては以下があります。

・細菌感染
・腫瘍や外傷
・結石や結晶

猫はこれら3つの他に、突発性膀胱炎という原因が不明な膀胱炎にかかることがあります。

また結石によって発症した場合、尿道の細いオス犬やオス猫は尿路の閉塞を起こす危険があるのです。

完全に閉塞された状態になると、排尿が不可能となり死に至ります。

尿路結石

尿路結石は人間と同様に、ペットにとっても激痛を伴う辛い病気です。

腎臓、尿管、膀胱、尿道のいずれかに結石ができる病気のことを言います。

オスは尿道、メスは膀胱に発生する場合がほとんどです。

尿路結石にはいくつかの種類がありますが、「ストラバイト結石」と「シュウ酸カルシウム結石」の2つが主です。

ストラバイト結石は食事の見直しで石を溶かすことが可能ですが、シュウ酸カルシウム結石は食事では溶かすことができないといった違いがあります。

原因は細菌感染、水分不足、遺伝、食事など様々です。

症状は頻尿、尿が出ない、痛がる、血尿、食欲不振などが多く見られます。

尿漏れ

尿漏れとは、本人の石とは関係なく排尿をしてしまう状態のことを指します。

また尿失禁という呼び方もあります。

尿漏れしているからといって、病気を発症しているとは限りません。

興奮（うれション）や老化、先天的な奇形で尿漏れをしている場合は、病気の心配はありませんのでそれぞれに合った対処をしてあげましょう。

病気の可能性がある尿漏れは、以下のものがあります。

・多飲
・尿路結石
・膀胱炎
・神経障害
・腫瘍（良性・悪性）
・尿道括約筋機能不全
・前立腺肥大
・前立腺膿瘍

病気の可能性がある尿漏れは、動物病院で治療を行わなければ尿毒症などを起こす危険性があります。

そうなってしまうと命にも関わってきますので、注意が必要です。

サプリメント

腎臓・泌尿器の病気は、サプリメントで改善できるケースがあります。

イパチキンは犬猫兼用の、腎機能サポートに有効な治療用サプリメントです。

配合されているキトサンと炭酸カルシウムの成分で、血中内にある腎機能を低下させるリンや毒素を除去します。

腎機能の悪化や、尿毒症の発症を防ぐ働きがあります。

イパチキンは療法食との併用も可能で、無味無臭のパウダータイプなためフードの味を損なうことなく投与ができます。

また副作用も報告されていないので、安心してご使用いただけます。

万が一、異常が見られた場合には動物病院での診察を受けてください。